実践・作成者:酒井基成(TOSS大阪みおつくし)
プラスチックコップのコンデンサを使って、回路の「輪」ができないと電流が流れないことを、文字通り「体験」させる。
プラスチックコップでコンデンサを作るのは、いわゆる「おもしろ実験」などで定番である。それを、授業で活用する。
途中で切れている回路では、電球がつかないことは、実験などから納得させられる。しかし、その切れている回路の途中まで電気が流れてきていると考える子どもは多い。電気の流れを、水の流れや、エネルギーが注入されるようにとらえている。電流を物質的に見ている「子どもの論理」である。
準備物 1.コンデンサ 2.プラスチックコップとアルミホイルで作ったコンデンサ
●コンデンサの作り方
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発問1 このとき、豆電球はつきますか?(コンテンツの一つ目の図を提示)
A.つく
B.つかない
正解:つく →実際に見せる。
発問2 このとき、豆電球はつきますか?(コンテンツの2つ目の図を提示)
A.つく
B.つかない
正解:つかない →実際に見せる
発問3 この(図2)とき、電気はここ(電池と離れた所)まで流れていますか?
A.流れている
B.流れていない
ここで、少し討論をさせてもよい。
酒井の学級では、全員が「流れている」と言うので、討論に
ならなかった。
全員が「流れない」と言う時は、「ほんのちょっと理論(*)」で、揺さぶりをかけてもよい。
(*「ほんのちょっと」と言うと、子どもたちは揺さぶりをかけられ、手をあげる子が出る。)
実験をします。こういうのを見たことがありますか?
コンデンサといいます。言ってごらん。
(コンデンサは、日本橋(大阪)や秋葉原(東京)といった電気街で、安価で売っている。)
説明1 コンデンサは、電気をためることができる部品です。
コンデンサで電気がつくところを見せる。(ためるところから見せる)
説明2 これは、同じしくみのものです。電気をためられます。(プラコップのコンデンサを提示)
中には、テレビなどで見たことがあるという子もいる。
説明3 では、電気をためます。
テレビをつけて、画面から静電気をためると早くたまる。パチパチと音がして、それらしい雰囲気がたっぷり出る。また、塩ビ管をティッシュでこする方法もある。
指示1 今からみんなの体に、電気を流します。やりたい人?
怖くて手を離す子がいると、失敗する。怖いもの知らずのやんちゃ坊主が喜んで出てくるので、そういう子の活躍の場とする。
指示2 全員手をつなぎなさい。
じゃ、先生も手をつなぎます。
(ここでもうキャーキャー大騒ぎである)
「あ!騒いだら危ない!!」などといって、一旦静かにさせる。
発問6 いま、ビリビリビリっと来ている人?
誰もいない。
説明4 いませんね。今、みんなが導線です。まだ流れていません。
指示3 では、ここをさわって。(プラコップのコンデンサに触れさせる)
ビリッ!ときたら、もう大騒ぎである。少し落ち着いたところで、
指示4 一度すわりなさい。
発問7 もう一度聞きます。このとき、導線に電気は流れていますか?(2つめの図を示して)
A.流れている
B.流れていない
全員が「流れていない」に手をあげた。
説明5 これが、こうなると・・・?(切れているところをつなぐ)
流れる!
指示5 今の実験で、わかったことをまとめます。
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